今まで特になにも感じずにただ衣類を清潔にするためだけのものだった洗濯。
この概念が2020年の新型コロナウィルス大流行によって変わってきています。
ウィルス除去のための洗濯。清潔だけでなく抗菌、除菌のための洗濯。
市販のレベルの洗剤がウィルス除去に効果的なのかどうかについて今回はせまります。
衣類に付着したコロナウィルスの生存期間は?

最近のコロナへの研究でいろいろなことがわかってきています。
コロナウィルスのそれぞれの状況での生存期間
空気中では約3時間で検出されなくなるとされていましたが、2020年7月にWHOが空気感染の可能性も軽視できないとのガイドラインを発表し結局はっきりとは分かっていないのが現状のようです。
コロナの空気感染については『クリニックフォア」という病院のサイトでもわかりやすく解説されています。参考までに。
ただ、やはり何か物質に付着してる方が長く生き延びるのは本当みたいで
- 段ボール・・・約2日
- 金属やプラスチックの表面・・・約3日
などの実験結果が発表されています。
そして衣類などの布に付着した場合は約1日は検出されるが、2日目はほぼ検出されないと専門機関が答えています。
つまり衣類にコロナウィルスが付いた場合 1日間は接触感染の恐れがあるということです。
結論からいうと洗濯はコロナウィルス除去に十分効果的!

洗剤の成分からのウィルス殺菌
コロナに関して研究を続けている北里大学大村智記念研究所の研究チームによると
市販の洗剤など主にエタノールや界面活性剤成分を含み消毒効果が期待できる市販製品を対象に新型コロナウイルス不活化効果を有す
る可能性について、試験管内でのウイルス不活化評価を実施したところ、製品の説明書に従って使えばほとんどの製品でウイルスの不活化を確認できた
と発表されています。
ちなみにこちらの研究チームは新型コロナウイルスの治療薬の早期探索などを目的とした「COVID-19対策北里プロジェクト」を立ち上げており
日々コロナを研究して正しい情報を少しでも提供しようとしてくれるすばらしい方たちです。
この実験によると洗濯用洗剤、手などの洗浄用洗剤、掃除用洗剤など市販のものを説明書どおりに
薄めたものを用意してコロナウィルスを常温で一定時間、接触させたところ全22製品のうち
21製品でウィルスの不活化は確認されたとの事なんです!
ちなみに一定時間は洗濯用洗剤の場合10分の設定だったみたいです。
つまり種類にもよるでしょうが、市販の洗剤で1回洗濯をまわせばウィルス除去に十分効果があるということです。
医薬部外品および雑貨の新型コロナウイルス
(SARS-CoV-2)不活化効果について

水洗いからのウィルス除去

つづいてもう1つの洗濯によるすぐれた効果。それが水で洗い流すということです。
衣類に付いたウィルスは洗濯でほとんど物理的に流れるといわれています。
もちろん洗剤の成分も効果的ですが、手洗いなど流水で菌を洗い流すのと一緒で
洗濯のすすぎも十分ウィルスを洗い流すのに役立っています。
ただ衣類に直接嘔吐や体液が付着したのがはっきり確認できる場合、
80度くらいの熱湯に10分ほどつけてから洗濯するのがいいともされています。
まとめ

市販の洗濯用洗剤でもきちんと説明書どおりに使用して、正しく洗濯できていれば
コロナウィルスも取り除くことができるんだということです。
やはりそのためにも洗濯機自体も清潔に保ちコロナ禍での新生活を快適に過ごしたいものです。
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